そんなiPhoneが次に「無くしたい」ものとは何でしょうか。
クソデカパンチホール?
それとも…
SIMトレイ。
そう、SIMトレイを無くしたいのです。
SIMトレイが無くなる=SIMカードが刺せなくなります。
ならどうやって「外で通信」をするのか。
結論から言えばeSIMというものを使って通信します。
とは言ってもeSIMという言葉を聞いて意味がわかる人も少ないでしょう。
簡単に紹介すると、SIMカードがスマホに内蔵されているものがeSIMです。
※現時点では、MNO4社全てからeSIMの提供が行われていますが、一部MVNO(格安SIM)によってはeSIMの提供が行われていないところもあります。
では、SIMトレイを廃止してまでeSIMのみ対応にするのにはどんな理由があるのでしょうか。
防水・小型化が可能
もちろんながら、SIMトレイを無くす事によって、ただでさえスペースに余裕のないスマホの基盤スペースを確保する事ができます。
また、SIMトレイがしっかりと閉まっていない場合、水が入る恐れも十分にあります。
SIMトレイを無くすことは、製品の安全性の向上や小型化に非常に貢献します。
が、勿論ながらデメリットもあります。
eSIMの入れ替えが面倒…?
従来のSIMカードであれば、カードを古い端末から新しい端末へカードを入れ替えるだけで通信が可能でしたが、eSIMの場合は多少面倒な場合もありますが、逆に簡単になっているケースもあります。
主にeSIMで入れ替えをする場合は以下の2つのどちらかの手段でします。
- eSIMクイック転送
iPhoneの場合は設定からeSIMクイック転送→Bluetoothを用いて旧端末から新端末へと転送されます。
※既存のSIMカードをeSIM化することも可能です。
Android(Pixel)の場合は初期設定時にeSIM転送(QRコード方式)が出来ます。
詳しくは各キャリアの「eSIMクイック転送」「eSIM転送」についてをご覧ください。
※MVNO,オンライン専用プラン,そしてOSのバージョンによってはeSIMクイック転送に対応していない場合があります。その際は次の方法をご覧ください。
- eSIM再発行
従来のeSIMの入れ替え方法です。
これは非常に面倒なケースが多々あります。
いわゆる「SIMの再発行」とほぼ同じような作業が必要となります。
その為、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)が必要であったり、電子サインが必要であったりとはっきり言ってeSIMのメリットを台無しにするレベルの面倒くささです。
極力、前述の方法ですることをおすすめします。
iPadは既にeSIMのみ。米国はiPhoneも
日本国内で発売中のiPad Pro(M4)や、iPad Air(M2)は、LTE通信対応モデルも既にeSIMのみとなっています。
その為、従来のSIMカードは使用不可となります。
また、米国版のiPhoneは「14」シリーズよりeSIM専用となっています。
ただ、それ以外の国(日本やEU,中国など)で販売されているiPhoneは現在(15シリーズ)時点ではSIMトレイは健在しています。
2024年に発売されたiPadが日本国内版も遂にeSIMのみとなった今、iPhone16シリーズからは果たして同じようにeSIM専用となるのでしょうか。
eSIMが普及しているとは言えない現状の日本。
キャリア頼りな人も多くいる中、どうなることやら。